つやだしのレモン

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複製された男

 『複製された男』 (ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、2014年)

●作品メモ

  • つまらない。印象に残る場面がなかった。
  • 退屈な日常、倦んだ夫婦生活から逃れるために、男が妄想へ沈んでいく……という話で、なんか見たことあるなと思ったら、『アイズ・ワイド・シャット』だった。浮気の危機、秘密のクラブ、濃密な性描写など、『アイズ』のリメイクと言われても信じるくらい。『アイズ』は内容はともかく、映像的には優れた場面がいくつもあったが、『複製された男』はただただ単調で、サスペンスとしても弱かった。
  • 原題は“Enemy”。配給会社はこれに『複製された男』というSFっぽいタイトルをつけたが、それは苦肉の策だろう。サスペンスとして観ると駄作でしかないので、SF系のミステリとしてしか宣伝できなかったのだと思う。