つやだしのレモン

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『Control』レビュー

8  /  10

GOOD

・「政府機関のビル」という一風変わった舞台
テレキネシスでビル内の備品を壊し回る快感
・ヘビメタを聞きながら迷路を突き進むハチャメチャな展開
・引きつけられるストーリーのつかみ

BAD

・収拾がついていないストーリー
・ワンパターンな戦闘
機械翻訳に毛が生えた程度のローカライズ

 

 IGNの2019年のゲームオブザイヤー。Epicでタダでもらえたので遊ぶ。「超常現象」の調査を行う政府機関を舞台とする一風変わったゲーム。

 プレイしていて楽しいし、このゲームでしか味わえない要素は結構多い。政府機関のビルが舞台で、テレキネシスで物を自由に投げられて、ヘビメタを聞きながら迷路を進むハチャメチャな展開がある。ストーリーは冒頭で謎がたくさん提示されて先が気になる。こういう、「いかにも面白そう」な要素がふんだんに盛り込まれていて、プレイヤーの期待感をいやが上にも高める。

 ただ、最後までしっかり面白かったかというとそうではない。最初に提示された、いかにも面白い要素たちが、特にハーモニーを生まないままに終わる。後半は、敵の数が少なかったり、定期的なリスポーンが鬱陶しかったり、ラストバトルが単調だったりと、マイナスの面も目につくようになる。

  特に不満なのはストーリー。世界観は割と細かく作られているけど、主人公の過去については、もっと掘り下げたほうがよかった。17年前のオーディナリーの町で主人公がどのような経験をしたのか、回想シーンやムービーを使って語ってくれていたらなと思う。そうすれば、弟ディランとの再会や、オーディナリーの町の模型展示室を見る場面や、ポラリスとのつながりを失う場面がもっと盛り上がったはず。

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主人公のジェシー・フェイデン(Jesse Faden)

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政府機関のビルの雰囲気は抜群

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建物を浄化するエフェクトはかっこいい