つやだしのレモン

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Origa

 オリガ。ロシア人で、日本で音楽活動をしている珍しい人。

 アニメ音楽を作っている菅野よう子さんとコラボした曲で有名。『攻殻機動隊』のアニメの主題歌を歌っていた。

 個人的には、アルバムがとても良くできていると思う。『リラからの風』『永遠。』は何度聞いたか分からない。

 この人の曲は、邦楽か洋楽かで言うと「洋楽」に分類される曲なのだろうが、普通の洋楽と違う点が2つ。

 1つは、歌詞が全てロシア語であること。英語だと部分的に聞き取れる箇所があるが、ロシア語は呪文にしか聞こえない。何を言っているのか分からない=歌詞を気にしなくてもよいので、BGMとして最適。移動中や読書中によく聞いている。本だと、暗めの推理小説やSFと相性がいい。

 普通の洋楽との違いの2つめは、音が凝っていること。声がとても綺麗(低くてよく通る)ので、その歌声を前面に押し出す曲作りも可能なのだろうが、アルバムではそうなっていない。編曲にいろんな工夫があって、じっくり聴くと「おお!」と思う曲が多い。

 この曲は会社に行く前によく聴く。「トゥ・トゥ・トゥ、トゥ・トゥール・トゥ・トゥトゥトゥ・トゥー」というメロディは一度聴いたら二度と忘れない。

 「ルナパーク」という曲名、いったいどういう意味なのか前から不思議だった。英語だと"Luna Park"で、"luna"は月の意味、月=狂気なので、"Luna Park"は「狂気の場所」ということだと妄想していたら、全然違った。

 調べたところ、「ルナパーク」というのは、遊園地の名前らしい。ただ、「ディズニーランド」や「ユニバーサル・スタジオ」とは違い、「ルナパーク」を経営する会社があるわけではない。世界各地のいろんな遊園地が、「ルナパーク」という名前を使っているだけ。
 元を辿ると、アメリカのとある遊園地がその名前に「ルナパーク」と付けたのが最初で、それを後続の遊園地が真似していったらしい。「ルナパーク」という名前が、遊園地としてピッタリだったのだろう。日本各地の繁華街が、東京の銀座の名前をもらって「銀座」を名乗っているのと同じ。