2014年に読んだ本
2014年に読んだ本の中で、印象に残ったもの。本と漫画でそれぞれ3冊ずつ選んだ。
●本
- ジム・トンプスン『残酷な夜』
後半の展開が予想の斜め上をいった。最後の一行を読んでゾワゾワした。
この名作を今さら読み、気づいたが、私はずっと宮沢賢治を誤解していた。「素朴」な作家、「荒削りに庶民の生活を描いた」作家だと思っていたが、そういう杓子定規で捉えていい作家ではなかった。今年はもっと読もう。
- アーシュラ・K・ル・グィン『闇の左手』
グィンは難解な小説を書くイメージがあったので敬遠していたが、ようやく読む。たしかに難解だったが、いろいろと思うところのある小説だった。一読しただけではとうてい理解し尽くせなかったので、もう一度じっくり読み直したい。
●漫画
Kindleで第1巻だけ買って読んだが、意味不明だったのでしばらく放置していた。卒論を書き終わり、いろんな束縛から解放されて自由な時間ができたときに、清算する意味で2巻以降を買って読んだが、これは衝撃だった。この漫画を読んだあと、すぐに新井英樹の漫画を買い集めたのを覚えている。
- 新井英樹『キーチ!!』
新井英樹からもう1作選ぶとするとコレ。『シュガー』『RIN』『愛しのアイリーン』『空也上人がいた』など読んだが、その中でも『キーチ!!』は直球勝負、という印象。
駕籠さんの漫画の中で一番好き。ちゃんとストーリーがあり、変態性がほどよく配合されていた。
この1年はあんまり本を読んでいなかった。読む読む詐欺が多くて、活字を読むのをサボっていた。一方、漫画は過去最高に読みまくっていた。
今年はもっと活字を読まなければいけない。